初めてコスメに興味を持ったのは中学生。
お小遣いで透明のリップグロスを買って、こっそり学校につけて行った。
唇をちょっとプルプルにしたくらいのメイクで、ちょっとだけ勇気が湧いた。自分の容姿がコンプレックスだった。
雑誌やメディアでの”かわいい””美しい”の物差しが自分には当てはまらなかったから。友達たちもその基準からはみ出さないようにしてたなぁと思う。
はみ出した子は私の地元では「もやい」(ダサい、オタクっぽいの意)と呼ばれた。自分がそう呼ばれていたかどうかはわからない。笑
とにかく、変顔で周りを笑わせちゃうくらい、容姿なんか気にしなくていいくらい、明るく周りとふざけられたらどんなによかったかなぁと思う。コンプレックスが私を消極的にした。
ちょっとの勇気をくれるコスメの存在は、しっかりメイクをするような年齢になってからは楽しみをくれる存在に変わった。
仕事帰りや、休みの日にドラッグストアや百貨店に行ってコスメを見てはワクワクしていた。
選択肢がいっぱいあることが楽しくて、使い切れないほどアイシャドウパレットを持っていたし、チークもリップも、沢山持ってた。マキシマリスト!である。
半分も使わない状態で劣化して鉱物の臭いがするようになり破棄。コスメの使用期限は意外と短い。
きっかけは数年前のある日ふと「私の顔は一つしかないのに、なんでこんなに使い切れない量を持っているんだろう?」と疑問に思ったことから。
これが私のミニマルシンキングのはじまり。
普段はプチプラ、お洒落して行く場所とかライブはデパコスで気分を上げて、といちいち変えていた。でも頻繁に使うものなんて実はいつも同じものだった。なんか突然とっても効率が悪く思えてきた。
私は人に会うために年に数回旅行する。
できるだけ身軽に行動したい私は、旅行先には最低限の選ばれしコスメたちを連れて行く。(昔、オーストラリアのホームステイ先へ到着したときもスーツケースの半分が空だったから「え?これだけ?」と驚かれたこともあった笑)
そしてわかったのは最低限のコスメで飽きずにいられたってこと。
旅行してる間は、持ち物のテスト期間でもある。
例えば赤いリップ一本で日中は指でポンポンしてカジュアルに、夜はしっかり塗ってモードに…と変身できる。夜に出先で鏡をみて「うわっ!血色悪!」笑、そう思ったらリップを軽く指でとってチークにのせて解決。工夫を凝らせばバリエーションは豊かになるし、私の性格上、飽きることはあまりなかった→合格!
あとは乾燥のつらい国際線の長時間移動で活躍するもの→合格!など。
念のためで入れたアイテムを1度も使用せず帰国、なんてこともあった。→不合格!
そんな気づきの後、周りを見渡して、自分に似合う色、肌に合う質感のものを最低限の量だけ所有してメイクしてる人が素敵だなぁと思った。
小さなポーチをテーブルに出してメイクしてるとか…なにそれかわいい!みたいな。笑
それから一番大きかったのはトゥルムに行ったこと。
写真の2人の結婚式に出席するために初めてメキシコに行って、挙式中、両親が新郎新婦にレイを首にかけるシーンで2人からのリクエスト「Something/George Harrison」を弾き語りしたのでした。(責任重大で死ぬかと思ったけどビーチが目の前でリラックスして歌を贈れれました)
トゥルムは美しいビーチが延々と続いていて、フラミンゴが飛んでいたりする。(でもこの年は海水温が高く海藻がたくさん打ち上がっていて、こんなこと今までなかったと毎朝掃除しているコテージの人の話を聞いて胸が痛かった。サイドストーリー。)
ビーチから道を一本入るとボヘミアンなショップが立ち並んでいる。グリーンのアーチ。日本で見るボヘミアンとは違う。
風を感じた。本物感。
この風景が似合う人になりたい・常に心に感じていたい!と思った。
旅行先の現地の人のメイクを観察して、毎回土地によってメイクを変える私。トゥルムの人はラフにキュッと髪を束ね、最低限のベースメイクにリップを塗っているナチュラルな印象だった。
そんな感じで改めて、持ち物の検査。コスメだけじゃなくて、服や他のものも含めて何度も何度も定期的に。
消費期限以内に使い切れる量にすること。
マルチに使えたらなおうれしい。
オーガニックでエシカルなもの。
お気に入りを使い切る!
ポンポン使ってたコスメへの浪費を止めれば、チリツモでちょっとお洒落して行くレストランのディナー代になるしね。
何にしてもメイクはたのしいよ。
でも趣味という領域は卒業したと思う。
お金は自分の所有欲を満たすためじゃなくて、何か体験すること(スノボとかスノーケリングとか海外旅行とか)、誰かと遊びに行くこと、機材のアップグレードだとか、寄付するとかに回したいなぁと思うようになりました。
それにプラスして自然保護やクルエルティーフリーかどうかなどもすごく私の心の主軸にあるけど、理解してくれてる人は私の心は真っ直ぐ理解してくれてると思うから。(ありがとう、大好き!)
今日は別の視点で。
そんな訳で #にきコスメ としてインスタで紹介していたけれど、数年前と違いLow buy生活でインフルエンサーやインスタグラマーみたいなスピード感はありません。
オーガニック+クルエルティーフリー+なるべく植物由来100%、性能もいいなぁと思ったものを今後ものんびりシェアしようと思います:)
まとまらぬのはいつものこと。お許しを。
nikiie